さつかわ今回は、わたし自身が10年間講師として関わってきた子ども絵画造形教室での実際の経験をもとに、「デザインが価値を作る」とはどういうことかを、具体的にお話しします。
こんな状況、思い当たりませんか?
- 値上げをしなければいけないけれど、お客様が離れてしまわないか不安
- デザインを変えたいけど、本当に効果があるのかわからない
- 「ちゃんとしたところ」に見えているのかどうか、自分では判断できない
この記事を読むと、こんなことがわかります:
- デザインが「価格の説得力」にどうつながるのかがわかる
- 値上げと同時にデザインを整えると何が変わるのかがわかる
- 「世界観」という言葉を、振り回されずに使えるようになる
第1章:値上げのタイミングで、デザインを一新した話。
コロナ、物価高——値上げをせざるを得ない時期が続いた。
わたしが10年間講師として、そして専属デザイナーとして関わっている子ども絵画造形教室での話です。
コロナの影響や世界情勢による物価高が続く中で、教室としても授業料の値上げをせざるを得ない時期が続きました。値上げ自体は避けられない判断でしたが、ただ値段だけを上げただけでは、お客様(生徒さんの保護者の方)には「高くなった」という印象しか残りません。
そこで考えたのが、値上げに見合う価値をデザインで作るということでした。


パンフレットから全部作り直した。
まずやったのは、パンフレットの全面リニューアルです。
それまでのパンフレットは、情報が詰まってはいるものの、デザインとしての整理が十分でなかった部分がありました。見る人に「ちゃんとした教室だ」という印象を与えるには、情報の見せ方から整え直す必要がありました。
色・フォント・写真の撮り方・情報の優先順位・ページの組み方。それぞれに理由をつけながら、ひとつずつ組み立て直しました。「こう変えると、こう伝わる」という根拠を持ちながら作るのが、わたしのやり方です。
体験レッスンに来た方から「大手企業みたい」と言われるようになった。
パンフレットを一新してから、体験に来た方の反応が変わりました。
「とてもしっかりした印象を受けました」「どこかの大手企業がやっているような教室に見えます」という声をいただくようになったんですね。
もちろん、値上げによって辞めてしまった生徒さんもいます。でも同時に、新しく入会する方の数が増えて、全体的な売上はアップしました。
値上げしたのに生徒数が増えた。デザインが価格の説得力として機能した、ということだと思っています。
※この教室でのわたしの10年間の活動と、生徒数が10倍になったという実績については、ホームページでも詳しくご紹介しています。
第2章:価値はデザインで作れる、という話。
値段を上げるなら、見た目も上げる。
値上げをするとき、多くの方は「お知らせの文章」をどう書くかを一生懸命考えます。もちろんそれも大切。でも、もうひとつ大切なことがあって。
「このサービスは、その価格に見合う価値がある」ということが、ちゃんとデザインからも伝わっているかどうかです。
言葉でいくら「品質にこだわっています」と伝えても、パンフレットやホームページのデザインが整っていなければ伝わりにくいんですよね。


好みのデザインと、価値が伝わるデザインは別の話。
デザインに関わる中で「こういう雰囲気が好き」という声を聞くことがあります。でも“好き”と“伝わる”は、必ずしも一致しないことがあるんですね。
大切なのは、そのデザインが「誰に、何を伝えるものか」という出発点を持っているかどうかだと思っています。
出発点があれば、「なぜこの色なのか」「なぜこのフォントなのか」に答えられる。答えられるデザインは、時間が経ってもブレない。担当者が変わっても、「これがわたしたちのブランドだ」と言い続けられるんです。
それが、ロジックに基づいたデザインの強さだと思っています。
第3章:“世界観”に振り回されず、ロジックで軸を作る。
伝えたかったこと。
「世界観」という言葉を否定することではなくて、その言葉に振り回されて思考停止してしまうことへの、やさしい警鐘です。
感覚だけで作られた世界観は、説明できず、揺らぎやすい。でもロジックを土台にすることで、世界観は「なんとなく素敵」から「選ばれる理由」に変わっていきます。
どんな事業も、どんなデザインの仕事も、根っこは同じ。「なぜこうするのか」を言葉にできることが、伝わるものを作る出発点だと思っています。
【今日からできること】
- あなたの事業は、誰の、どんな悩みを解決していますか?を具体的に書いてみる。
- 競合と比べて、あなたが自信を持って言える理由は何ですか?を言葉にしてみる。
- 今のデザインの色・フォント・写真に、理由をつけてみる。
一人でやるのが難しいと感じたら。
自分の事業のことは、自分では客観的に見えにくいものです。内側にいるからこそ、よく見えないことがあるんですよね。
わたしがお客様と関わるときに大切にしているのは、ロジックでの提案と、相手の大切にしてきたものへの敬意の、両立です。
「変えてください」ではなく「こうすると、もっと伝わりますよ」という道を一緒に探すのが、わたしの仕事だと思っています。
キレイなだけのデザインはもう卒業!あなたの事業の思考を整理することから、本当に伝わるブランドが始まります。


「思考が整い、価値が見つかり、事業が前に進みだす。」——そんなお手伝いができることを、心から楽しみにしています。





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