「世界観が大事」って言葉、なんかモヤっとしませんか?

「世界観が大事」って言葉、なんかモヤっとしませんか?

さつかわ

「世界観が大事」「ブランディングをしっかり」——そういう言葉、よく聞きますよね。でも正直、「で、具体的に何をすればいいの?」となっている方も多いんじゃないかと思っています。
この記事では、そのモヤモヤの正体を整理していきたいと思います。

こんな経験、ありませんか?

  • 「世界観をそろえて」と言われたけど、何からやればいいかわからない
  • デザイナーに「素敵にしましょう」と言われたまま作ってもらったけど、なんか違うかも?
  • 同業他社と何が違うのか、うまく言葉にできない

この記事を読むと、こんなことがわかります:

  • 「世界観」という言葉のどこが危ういのかがわかる
  • 感覚ではなく、ロジックでブランドを組み立てる3つのステップがわかる
  • 「感性を捨てろ」ということではない理由がわかる

目次

第1章:“世界観”という言葉、実はちょっと危ないかもしれない話。

素敵なデザインが価格競争に負ける理由。

「なぜこのデザインがいいのか」を説明できないブランドは、最終的に「価格」でしか選んでもらえなくなります。

お客様の立場で考えてみてください。雰囲気が似ているサービスが2つあったとして、違いを説明してもらえなかったら——人は安いほうを選びますよね。それは当然のことだと思います。

逆に言うと、「なぜこの価格なのか」「なぜこのサービスを選ぶべきなのか」という理由が伝わっていれば、価格だけで比べられることは少なくなります。

わたしが「世界観を感覚だけで終わらせてはいけない」と思うのは、そこが一番の理由なんですね。

「想いを形にする」の落とし穴。

「あなたの想いを形にします」というキャッチコピー、デザイナーのホームページでよく見かけますよね。

その言葉自体に嘘はないと思うんです。でも、ちょっと待ってほしいなと思うこともあって。

「想い」って、そもそも本人の中でも整理しきれていないことがほとんどじゃないでしょうか。

整理しきれていないものをそのままビジュアル化しても、できあがるのは「なんとなく素敵だけど、結局何が言いたいのかわからない」ものになりやすいんですよね。

本当に必要なのは、形にする前の段階。
つまり、想いを言語化して整理するプロセスだとわたしは思っています。

デザイナー自身も差別化はむずかしい?

同業のデザイナーのSNSやホームページを見比べてみると、驚くくらい似た言葉が並んでいます。「あなたらしさ」「想いに寄り添う」「一貫性のあるブランディング」……。

どれも悪い言葉じゃないんですが、どの会社が言っても成立してしまう言葉でもあります。

つまり、「世界観が大事」と言っているデザイナー自身が、実は差別化できていないという状況が起きているんですよね。

だからこそわたしは、感覚的な言葉だけに頼らず、ロジックで説明できる強さを大切にしています。

第2章:ロジックでブランドを組み立てる、3つのステップ。

step.1「誰の、何を解決するか」を一文にしてみる。

まず最初にやってほしいのが、自分の事業を「誰の、何を解決するか」という一文に落とし込むことです。

ポイントは、抽象的な言葉にしないこと。

「女性をきれいにする」ではなく、「子育てで自分の時間が取れない30代女性の、肌の自信を取り戻す」くらいまで具体的にできると、ぐっと解像度が上がります。

これができていないままデザインを作ると、「素敵だけど何屋さんかわからない」ブランドになってしまいがちです。

step.2「自分にしか言えない理由」を言葉にする。

次に、競合と比べたときに、自分が自信を持って言えることを探します。

「なんとなく違う気がする」で終わらせず、具体的な言葉にするのがポイントです。

  • 競合がやっていないことは何か
  • 自分のキャリアや経験の中で、他にない強みは何か
  • お客様から言っていただいた「うれしかった言葉」は何か

書き出してみると、「なんとなく良さそう」ではなく、「だからこの人に頼みたい」という説得力のある理由が見えてきます。

step.3 色・フォント・言葉、全部に「理由」をつける。

最後のステップは、step.1・2で整理した内容をもとに、デザインのひとつひとつの要素に理由をつけることです。

たとえば「堅実さ」を強みにするなら、ふんわりした丸みのあるフォントより、直線的で信頼感のあるフォントを選ぶ。「親しみやすさ」を伝えたいなら、専門用語より柔らかい言葉を選ぶ。

「なんとなく好きだから」じゃなくて、「この理由があるから、これを選ぶ」という説明がつく状態にすること。これが感覚に頼らないブランド構築だと思っています。

第3章:「感性はいらない」ということではない、という話。

ロジックと感性は、どちらも必要なんです。

「じゃあ感性は関係ないの?」と思った方もいるかもしれません。

全然そんなことはないんですよね。

美しいものや心地よいものを感じ取る力は、デザインにとって間違いなく大切なものです。わたし自身、自然光の差し込む空間とか、上質な紙の質感とか、そういうものが好きですし、感性は大切にしています。

問題にしているのは、「感性だけでブランドのすべてを語ろうとすること」なんですよね。感性とロジック、その両方が揃って初めて、強くてブレないブランドになると思っています。

“世界観”は、ロジックの後から自然に生まれてくるもの。

本来の順番は、こうだと思っています。

まず「誰の、何を、どう解決するか」をロジックで整理する。その上で、その内容にふさわしい色・フォント・写真・言葉を選んでいく。そうすると結果として、あなたらしい世界観が自然と立ち上がってくる。

世界観を最初に作ろうとするのではなく、ロジックを積み上げた結果として世界観が生まれる。この順番さえ間違えなければ、世界観という言葉に振り回されなくなります。

【今日からできること】

  • 自分の事業を「誰の、何を解決するか」という一文にしてみる
  • お客様からもらった、うれしかった言葉を3つ書き出してみる
  • 今使っているデザインの色やフォントに「なぜ?」と問いかけてみる

▶ 次回は、ロジック先行でブランドを組み立てた事例と、今日からできる第一歩をお伝えします。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次